株式先物入門
はじめに
現在、株式、FX、投資信託、ビットコイン
と投資関係は手を出していますが、
先物取引には、なんとなく怖いイメージあり、
手を出していませんでした。
図書館でたまたまこの本を見かけ、
仕組みを理解来ておきたい気持ちはあったので手にしてみました。
先物取引入門とあるだけに、比較的用語の説明は入っているので、
先物取引がどういうものかを理解するには持ってこいです。
いくつか説明なくわからない用語もありました。
プレ・オープニング、寄付き、
ザラバ、クロージング・オークションなどなど
先物市場
先物市場はリスクヘッジを目的とした市場として
当初 機関投資家向け
個人投資家の要望高まる(10年前)
今では一般化した?のかな
先物取引とは
- 受け渡し(決済)までの期間が長い
- 証拠金が必要
- 反対売買が可能 売りから入って買い入れする。
- 信用取引と似ているが売買している市場がちがう
先物取引は「先物市場」という別な市場で取引が行われる。
信用取引は現物市場
株式先物の種類
日経225とTOPIXが中心
日経225先物(ラージ) | 1000倍 | 10円刻み |
日経225mini(ミニ) | 100倍 | 5円刻み |
TOPIX先物 | 10000倍 | 0.5ポイント刻み |
取引ルール
注文方法
最良指値注文
指値を入れても値上がり等で取引が成立しないことを回避するために、
指値を超える場合は成行の注文に切り替える注文らしい。
正直成行との違いがわからない。。
テクニカル分析
チャートはシンプルなものを覚えておけばよい。
4つのポイント
- 売りか買いか
- 売値、買値
- 目標株価の設定
- ロスカットの株価の設定
基本的な事ではあるが、 目標株価とロスカットの設定が難しい。
リスク管理
ロスカットの発注は新規売買の約定後ただちに行うのがベスト
ロスカットの価格の決め方
- イニシャルレンジを外れた場合
- 仕掛けた株価から一定の割合、金額が想定の反対に動いた場合
例えば、買値の2%とか、150円とか
イニシャルレンジ・・・取引開始後1時間のレンジ
資金管理
資金を守り利益を増やす
1回の取引における最大損失を見積もる
リスク額 = 投資資金 × リスク率
資金100万円でリスク率5%なら、 リスク額は5万円
リスク率を、一定にするのが、大事
資金が増えればリスク額は増える
資金が減れば、リスク額も、減る
リスク率は2%〜5%程度が安心感がある。
プロでも2%らしい。
先物によるヘッジ
個別株の下落や、マーケット全体の下落など、
保有株でリスク対応すると、株を売るしかない。
株を売ってしまうと、長期保有することによる企業の利益成長による恩恵が得られない。
株の長期保有に対するリスクを先物を使ってヘッジすると、
ポートフォリオを変えずにヘッジ出来る。
ヘッジの開始と終了
開始のタイミング
- 相場全体が下げる材料が存在する。
- その下落が差し迫っている。
終了のタイミング
下落トレンドの終了
100日移動平均線や50日移動平均線を上回ったなど。
日経先物をヘッジとしてつかうなら、
ポートフォリオが日経平均とどれだけ連動しているかも大事。
下落幅が日経平均の半分なら、ヘッジも半分でよい。
システムトレード
- 売買ルールを定め、
- 過去データで検証し、
- 模擬売買で有効性を検証し、
- 実際に売買、
- マーケットの変化に応じて再検証
売買ルールを決め、それに従って売買することは、
自身の裁量によるトレードにおいても同様であるが、
裁量の場合、ルール通りに注文が出すことにプレッシャーがある。
目標株価に届く前に利益を確定したり
逆にもっと利益が出るかもしれないと思い、売りどきを逃したり
損したくない恐怖から、売買を躊躇したり
こういったプレッシャーを受けずに取引を出来るのは、システムトレードのメリット
ドローダウンには注意。
最大ドローダウンを超えるようだとトレードのルールを見直す必要あり。
最後は先物取引というよりは、投資全般における心構え的な内容でしたが、
とても参考になりました。
- 作者:廣重 勝彦
- 発売日: 2011/02/26
- メディア: 新書